地方自治体が選んだ理由は信頼性の高さ「情報発信にテレビの力が必要でした」

2023.05.09

水野様「石川町は現状、東京電力福島第一原子力発電所の事故や新型コロナウイルス感染症の影響の長期化などから、地域経済の活力低下が懸念されています。そこで2021年度に当町の魅力を発信する『福島県いしかわまちファンクラブ』を立ち上げ、関係人口や交流人口の拡大を目指しました。

以前に県内でもテレビCMを実施したこともありましたが、やはり関係人口や交流人口の創出には東日本エリアに向けたアピールが重要です。ファンクラブ立ち上げ翌年には、町長から『県外に向けた情報発信を強化したい』との要望もあり、PR業務を委託するトキワ印刷さんを中心にして、今回のCMを制作する運びとなりました」

阿部様「首都圏に向けたテレビCMを検討する場合、費用感が高額になるイメージがあり、正直、予算配分にかなり頭を悩ませていました。情報のリサーチを重ね、相場などを比較する中、テレビ東京のSAS（スマート・アド・セールス）にたどり着きました。低コストでテレビCMを放映でき、ターゲットの設定や効果測定もできるSASは他社でも実施していますが、1枠5万円の価格設定は非常にインパクトがあった。

また、内容を精査する初期の段階でSASを展開する各社に問い合わせをしましたが、特に貴社からは懇切丁寧にご説明いただき、さまざまな疑問もクリアになっていった。関東圏になじみのない我々にとって、同じ目線に立ち、一緒に良い作品づくりができると思わせてくれた点も選んだポイントです」

△福島県 石川町 15秒CM

阿部様「豊かな自然環境や歴史遺産など、石川町には多様な地域資源があります。伝えたい魅力を短い秒数に凝縮すべく取捨選択をする中、『福島遺産百選』に認定されている今出川・北須川の桜や東北屈指のラジウム温泉として名高い母畑温泉、のどかな田園などの紹介に絞り込みました。

CM内で常時かかる花びらのエフェクトは、より桜を強調させたいという試行錯誤の結果です。最後に『福島県石川町』と大きく文字で見せたのは、この美しい風景が福島県にあることを首都圏・関東圏の皆さまに知っていただきたかったから。まずは石川町を知り、いずれは実際に来ていただき、食や風光明媚な景観など、ここにしかないさまざまな文化や自然を体験してほしい。限られた秒数にそんな思いを込めました」

▲石川町の中心部を流れる今出川と北須川。桜は約7km近く続き、川の両側に覆いかぶさるように満開の桜が並んでいる

▲リピーターが多いと言われる石川町の温泉

水野様「出来上がったCMを職場で確認いたしましたが、当町の主要な見どころや観光スポットが明確に打ち出され、町長や上司、課内職員にも大変好評でした。特に訂正箇所もなく、このまま行こうと。私たちが要望したのは、都会にはない心が落ち着く風景をぜひ入れてほしいということ。今回ドローンを使った撮影が多用されていて、見慣れた場所も俯瞰だと違った表情を持っていると気付かされました」

阿部様「早朝、昼、夕方の時間帯に50本をバランスよく放送していただき、幅広い層に福島県石川町のアピールができたと感じています。福島でも放送されている『出川哲朗の充電させてもらえませんか？』など、貴社の旅番組との親和性も高かったのではないでしょうか」

水野様「50本という配信回数を聞いた時、非常に多いという印象を受け、安心感がありました」

水野様「石川町では現在、SNSの口コミやオンライン動画共有プラットフォームなどのメディアで情報を発信していますが、町の魅力を経済的に余裕のあるご年配の皆様に届け、観光誘客の増加を促進するには、やはりテレビの力は絶大です。
今回、複合的な取り組みでファンクラブ入会の強化策を講じましたが、約200人の新規入会を得ることができたのは、テレビCMの効果もあると思います」

 阿部様「SNSなどのメディアは、発信は容易ですが限られた世代へのリーチとなります。その点、幅広い世代にイメージやメッセージを伝えたい場合、誰でも視聴できるテレビは大変優位です。テレビで放送しているという安心感や信頼性は、他の広告媒体では得られません」

 水野様「そうですね。公共性、信頼性の高さというところが一番かなと」

水野様「石川町は、他地域の桜の名所にも引けを取らない今出川・北須川の桜並木があります。また、東北有数のラジウム温泉だけでなく、数々の伝統文化や歴史遺産、鉱物などの観光資源を有しています。初夏にはモモ、リンゴ、ナシの果樹が咲き、苗をはった田園風景と日本の古き良き景観を楽しむことができます。シーズンを問わず、ぜひ、福島県石川町へ遊びにいらしてください。お待ちしています」

 

【CM制作ディレクターよりメッセージ】
「春の桜並木、温泉、秋の田園風景と、1年を通して撮影してきた映像には石川町の魅力が映し出されています。関東圏で放映されることを意識し、穏やかな田舎の原風景に心が和むように、ゆるやかに風景を見せています。この景色を見たい、福島県石川町を訪れたいと思っていただけるような優しい雰囲気にしました」